欧州の自然療法併用医療機関研修記(番外編)~バド・ガシュタイン坑道浴2~
今回ハイルシュトレインの治療施設に到着後、坑道浴の適否を調べるために医師の診断を受けました。待合室で名前を呼ばれたあと医師の部屋に入り、日本から来た歯科医師であることをドイツ語で述べ(この程度のフレーズは大学時代の第二外国語がドイツ語だったので喋ることが出来ました)、持参したあらかじめ日本で日本語に直訳された問診表に記載したものを元に、これ以上ドイツ語は出来ないので英語で会話をし、血圧測定と聴診で坑道浴の許可をもらいました。(ちなみに過度の高血圧と心臓疾患、癌の末期、甲状腺機能亢進等、妊婦は坑道には入れないそうです。)
許可が出ると診察券と坑道に入るためのトロッコの時間が書いてある金属製の切符を渡され、2Fのロッカーに向かいました。ロッカーではあらかじめ日本から用意した水着とホテルから持参のバスローブに着替え、坑道内のスリップを避けるためのこれもあらかじめ日本から用意したサンダルに履き替えました。この3種は有料でレンタルがありますが高い?ので、殆どの人(オーストリア人)は自前の私物を持参していました。治療のために何度も来ている人は多分簡単な注意のみ受けることになるのでしょうが、我々は日本から来た医療関係者ということで施設の責任者の医師から、約60分にわたる講義(坑道浴の歴史、効能効果、その他の注意等)を受けました。
以前のブログにも書きましたがラドン浴は癌の患者さんに有効であるとして、日本のラドン温泉にもそれを目的として湯治する人がいますが、ここでは政府の管理で運営が行われているので、建前上あるいは民間保険適応上、運動器疾患(関節の障害やリウマチによる歩行困難等)である整形外科・リハビリ領域が主ですが、癌の初期症状の人でも運動器に障害があれば入坑し、結果的に癌が治癒?することもあるとか。 (写真は病院のエントランス)