歯周病のケアについて
2007.9.1
歯周病は歯牙と歯肉の境目である歯肉溝に、歯周病原菌を含むデンタルプラークが停滞し、病原菌の産生する内毒素ならびに菌体の存在自体が誘発する各種免疫応答で引き起こされる、歯肉の炎症と歯槽骨の破壊・吸収が起こる疾病の総称です。
痛みや不快感といった自覚症状が無いまま進行するために、気がついたときには病状が進行している可能性が高く、成人の90%近くが罹患している国民病とも言える疾病です。今まで述べてきたように、近年歯周病が心臓血管系疾患や糖尿病、早期低体重児出産などの全身疾患と関連することが明らかにされてきています。
従っていつまでも健康で楽しく過ごせるようにQOLの向上を図るためにも、しっかりとした口腔ケアが必要となります。口腔ケアには歯科医院や家庭で歯科医師や歯科衛生士が行うプロケア(Pro Care)と、歯科医師や歯科衛生士に指導を受けた上で患者さん自身が家庭で行うホームケア(Home Care)に大別されます。