口腸免疫健康法(1)
高度成長が進みバブルがはじけて以来、出口が見えない現代の日本はいろいろな問題に囲まれ、さまよっているのが現実のようです。ただしバブルの時代でもそうであったように、現在でも人々が健康を求める動きは変わりません。むしろバブルの時代は、有り余るお金に任せうわべだけの健康を求めていた感があります。しかし今こそ真の健康を追求する時代となったといえるでしょう。
文明・文化が進み成熟すると、さまざまな矛盾・問題が起こり、その結果自然回帰が起こります。健康を追い求める医療の場合も然りです。バブルがはじけたあたりから起こった『癒し』のブームがそうです。生活の基本がすべて金銭を中心に動いていたものが、バブルがはじけて求心性を失い急に心と体にむなしさを覚えた結果、人々は『癒し』に走ったのです。ただこれは『傷ついた心と体を癒す』ためのマイナス思考からだけで生まれたものではなく、人間は健康でさえあれば何とかなる、というプラス思考の現れからきたものでしょう。
民間のシンクタンクが調査した『あなたは今何を求めていますか?』とのアンケートによると、①心身とも健康でありたい、②若々しくありたい、③美しくありたい、④豊かでありたい、という順で回答されたとのことです。このことは上記の結論を裏付けていることになります。一番に求めていることが心身の健康であり、四番目の豊かでありたいを凌いでいます。尤もこの豊かさの意味はバブルの時代と異なり、前記三項目の裏づけがあって得られる気持ちの豊かさを表しているでしょう。医療・年金が不透明な今、これからは病気になったらどうするというのではなくて、どういうことに気を使えば病気をしない身体が維持できるか、ということに先ずは意識を向けなくてはなりません。時代はキュアーからケアーにシフトしてきたのです。