医食同源(3)
2003.10.1
人間は標準的には親知らずを含めると、主に穀物をすりつぶす役割を持つ臼歯が20本、野菜などの食物繊維を断ち切る役割を持つ切歯(門歯)が8本、肉類や魚類などの動物性食品を咬む犬歯(いわゆる牙)が4本あり、32本の歯を持っています。人間の体はとても機能的、合理的かつ合目的的に出来上がっており、その点で考えると人間は歯の数のバランスから本来採るべき食品として、穀類:(野菜・海藻類):(肉・魚)=5:2:1というような比率が出てきます。つまり植物性食品が7に対して、動物性食品は1の割合で良いことになります。
このように長い歴史の中で培われた人間本来の機能から導き出された食事の内容と大きく異なる現代の食事は、ガンや成人病などの病気を引き起こす原因となり得ることは、紛れもない事実となっています。しかしこのような食事を実際に摂取するためには、化学合成の薬品に汚染されていない食品を選ぶ必要や、調理に手間がかかるといった問題があり、現代生活を営む我々にとっては、簡単に解決できることではありません。
ですがここで生きていくうえでの基本である食生活にもう一度眼をむけ、医食同源の言葉を再認識するする事が、21世紀に向けた健康づくりをする上で必要なことではないでしょうか?