正しい呼吸は自然治癒力を高める!
人間が生きていくうえで必要不可欠な『呼吸』ですが、西洋医学における呼吸の概念と、東洋医学における呼吸の概念では大きく異なることはご存知でしょうか?
西洋医学においては呼吸は体内に酸素を取り入れて、二酸化炭素を排出するという、単なるエネルギー代謝の現象に過ぎません。これに対して東洋医学では呼吸を文字通り二つの動作に分けます。『呼』すなわち息を吐くことで体にたまった邪気や余分な気、使用した気を吐きだし、『吸』すなわち息を吸うことで外の気(正気)を体内に取り入れます。
東洋医学の優れたところは、人間が生活するうえでたまる体のゴミ(邪気)をまず吐き出すことが先で有るという点です。呼吸というのは読んで字のごとく呼が先、すなわち息を吐ききることで自然に空気が体内に取り込まれるのです。
また最近の新しい医学の考え方、統合医学でも呼吸法は重要視されています。ゆったりとした呼吸は自律神経系の副交感神経を優位にし、体をリラックスした状態にします。そしてこの呼吸が免疫系を活性化し、自然治癒力を高めます。
言うまでも無く日常の呼吸をする上で必要なことは、口呼吸ではなく鼻呼吸です。口を閉じ鼻ですべての呼吸をします。
ただし呼吸法として意識的に行う場合は、肩の力を抜き口を少しあけ息を吐ききり、そして口を閉じた上で鼻から空気を吸う動作を、起床前と就寝前にそれぞれ20回ずつ行うと健康に良いでしょう。