歯科治療と音楽療法について
2002.4.1
現代の生活はストレスが多く、ストレスが原因とされる様々な病気が存在します。音楽療法は単に身体のストレスを緩和するだけでなく、医学的に精神治療・心身症などの心の病気の治療にも用いられ、現在注目を浴びている治療法です。また歯科医院においても、何かと不安がつきまとう歯科治療の際に患者さんの緊張をほぐしたり、不快な音を消すマスキング効果として用いられています。
音楽を聴いて心身がリラックスするのは、1/fという周波数のリズムが大きく関わっています。この1/fと言う周波数のリズムを持つ音楽は、人間の脳に作用し“α波”や“β波”と呼ばれる脳波を出します。このα波やβ波は座禅や瞑想などの際の脳波の状態で、不安や緊張が無い深くゆっくりとした呼吸を伴う最もリラックス状態です。この1/fのリズムの音を聞くことにより、大脳が刺激され、自律神経と呼ばれる交感神経・副交感神経のバランスがとれ、筋肉の緊張がほぐれ心の緊張もほぐれるのです。1/fのリズムは自然界にも存在し、せせらぎの音、そよ風に揺れる木々の音、小鳥のさえずり、波の音等がこの1/fのリズムがあると言われています。
当院の音響システムはBOSE社のAWMを用いて、厳選された音楽CDが診療室に流れています。
次回のテーマは歯科治療と絵画(色彩)です。