食・呼吸・睡眠
9月10月と連続して枕のことを書きました。これは歯科医の私が提案する健康を維持する上でのキーワード「食・呼吸・睡眠」のうち、睡眠と大きく関わっているのが枕だからです。臨床を始めてすぐに発症した肩こり・首の違和感が鍼灸で治ったという自分自身の経験から、東洋医学に興味を持ち勉強をはじめたのが今から25年前。現在、東洋医学などの代替医療の利点と西洋医学の利点を融合させた「統合医療」を歯科治療で実践しています。30年間の臨床を通して、「食」は東洋医学の食養生を学ぶことによって現代栄養学を見直し、自給自足が出来ない現代人にとって足りない栄養はサプリメントで補うべきだと考え、2000年前の仏教経典を起源とする東洋医学的サプリメントである乳酸菌生産物質(生源)をお奨めしています。
また呼吸は「調身(身を整え)・調息(息を整えると)・調心(心が整う)」の理念の下、口呼吸から鼻呼吸に改めたうえで、細く長く吐く息を7割、残りの3割で息を吸う基本呼吸をお教えしています。最初のうちはなかなか上手く呼吸が出来ない場合が多く、音楽に合わせ深い呼吸が自然と出来るようなCDもご自宅で出来るようにと、ご紹介もしています。また呼吸がらみでパタカラという器具を用い、口の周りの筋肉を鍛える口腔筋機能療法も取り入れています。
そして人生の3分の1を占めるといわれる「睡眠」では、歯軋り・喰いしばりを予防し歯や歯周組織への悪影響を避けるために、必要な患者さんにはナイトガードの装着をしたり噛みあわせの調整をし、当院で推奨する枕を使用して頂いております。
「食・呼吸・睡眠」という3つのキーワードはすべてにおいて密接な相関関係にあるのです。