番外編:科学的エビデンスが乳酸菌生産物質の謎を解く
この本の編者である関口守衛先生は、群馬大学医学部を卒業後米国空軍病院でインターン研修を受け、その後母校大学院で病理学の博士号を受けた後、東京女子医大心臓血管研究所で内科・循環器科の医師として臨床・研究・教育に携わりました。その後東京女子医大教授から信州大学医学部第一内科に転じ10年間教授をされ、その間国際心臓連合心筋分科会長も歴任され、国際的に高名な医師です。そのような西洋医学の塊の教授であった先生が、定年退官後自身のクリニックを街中に開設し、現代の「赤ひげ」となって様々な患者さんと接するうちに現代の西洋医学の限界を感じ、統合医療に患者さんを癒す活路を見出すことになった訳です。その統合医療を実践する上で出合ったのが、私が日常診療に活用しているサプリメントとしての乳酸菌生産物質でした。先生が医師として日常診療を行う中で、乳酸菌生産物質により過敏性大腸症候群やC型肝炎、アレルギーや免疫異常などの体質改善、さらにガン治療の副作用を緩和しQOLの低下を防ぐ効果が分かってきました。そこで今や国内外を問わず患者さんの7割が医師に告げる告げないは別として、処方薬と併用してサプリメントを使用している事実を踏まえ、基礎医学的に検証されたエビデンスを元に臨床データを積み上げることで、より適切に乳酸菌生産物質の応用を模索する為に、EBCAM研究会を立ち上げました。
本書では乳酸菌生産物質の基礎的検証と臨床医学的実線と考察、そして臨床経験の多い医師からの臨床報告が述べられています。かくいう私も日本で初めて歯科臨床に乳酸菌生産物質を応用した論文を発表した歯科医師として本書に寄稿しました。更に腸内細菌研究の世界的権威である光岡知足先生からの寄稿もあり非常に読み応えのある本となっております。三省堂書店系の店頭、若しくはアマゾンなどのインターネットでご購入ください。