再び統合医療を考える ~自らの体験を通して Ⅱ~
診察室に入ると医師はこちらをちらりと一瞥すると、開口一番「結石だって?前も救急に掛かってその後来なくなっちゃたよね、はい、採尿とレントゲンだね」と言いました。それから腹部の単純撮影をし、もどってから1時間待たされ、再度診察の際に「うーん、石だとしても小さいからすぐに出るでしょ。前と一緒だから。紹介先の○○先生には適当に返信して置くから、はい終わり・・・」と言われて診療は終わりになりました。患者である私を殆ど診ることも無くもちろん触診をするでもなく、医師はPCのキーボードを叩き続けておりました。ここで問題なのは医師から最初から結石と決め付けていたこと(結石の疑い病名で紹介状が出ていたため)、不良患者(詳しくは先月のブログ)なので適当にあしらわれた事(まあ、これは仕方が無いかも知れません)、他の領域との鑑別診断が為されなかったことかと思います。失意のうちに帰宅しましたが痛みは依然として消えません。
すると家内に「専門医を持つ泌尿器科の開業医に掛かった方が良く診てくれるのでは?」とアドバイスを受け、インターネットで探した某大学病院泌尿器科元医局長が院長を勤めるクリニックに掛かりました。診察が始まると手書きのカルテで経過をしっかりと聞いて貰え(実は私が今回の経過を事細かに書いた紙を渡しました。これは大変重要なことで自分で経過を言葉で説明するより効果的です。)、触診、打診(結石は叩打痛が特徴です)と行い、採尿、エコーと丁寧に検査をして貰えました。結果は「これは泌尿器科領域ではないので、整形外科に行くように」という指示でした。実際に身体を触ってもらった上での診断ですから、痛みは依然としてあるものの納得のうえ帰宅しました。その日ももちろんボルタレンの座薬にお世話になりました。
翌日、以前家内が膝に水が溜まった時に的確な診断をして貰えたからと推薦する近くの整形外科クリニックに行き、これまでの経緯を伝えたところ、レントゲンの単純撮影を行ったうえでかなり丁寧な触診をして診断して貰いました。ちなみにカルテは手書きでした。レントゲン検査では脊椎の配列に問題は無いものの、職業柄右肩を下にねじるため脊椎右側に棘があるものの、痛みがそれだけ続くのであればそれが原因ではなく何か問題が隠れているかも知れないので、MRIを撮った方が良いとのことでした。そこで同日運よく予約が取れたため、紹介されたMRI撮影専門のクリニックに向かいました。(画像の一部は三宅裕氏ブログ「医療不信と闘病記」より転載いたしました)