再び統合医療を考える ~自らの体験を通して Ⅳ~
ここまでのまとめ。①最初に掛かった大病院泌尿器科のDRは、最初から腎臓結石と決め付け、ろくに患者を診もせずに他科領域との鑑別診断も行わなかった。(専門医制度の弊害?)②最初のDrに不信を抱いたため、次に掛かったHPで探した泌尿器専門医のDrは、触診を含む自院にある検査器具をフル活用をしてくれたうえで、これは泌尿器領域で無く整形外科領域だから、整形外科にすぐに掛かるようにと初診の段階で勧めてくれた。これは大事なことで、自分の専門外であると感じたら、患者を抱え込まずに然るべき科に紹介することが肝要となります。よく「薬を出しますので暫く様子を見ましょう」といたずらに時を稼ぐ(ある意味医院経営的には「時」ではなくまさに「銭」)場合がありますが、生死に関わるほどの重大な疾病が隠れているときは、まさに時間との勝負ですから、これをされたらたまりません。逆説的ですが自院に様子を見るからと抱え込まれずに済み、その対応に憤りを感じ次の医療機関を探すきっかけを作ってくれた最初のDrには、ある意味感謝しなくてはと今は思っています。と同時に「これは違うぞ」という自らの病気に対する正しい認識と、自らの身体の声を聴く能力を持っていないと、はずれのDrにおまかせでいることで適切な治療時期を逸することになります。「先生にお任せします」と言うと聞こえが良いようですが、自らの病気や身体と真摯に向き合う姿勢が無いままDrにすべて任せることには、多くの危険をはらんでいることになります。③整形外科では、Drが自分の専門を超えた範疇で病態があると思われたときには、躊躇わずに上位機種(レントゲン⇒MRI)を使った診断方法を取り入れてくれた。 ④これは自分の専門を超えたただならぬ病態だと診断し、ただちに腫瘍専門医を紹介してくれた。