第20回統合医療学会仙台大会
2016年12月23~25日、仙台の東北大学医学部星稜オーディトリアム、加齢医学研究所、艮陵会館において、「統合医療に科学に光を日本から!」というテーマのもと東北大学加齢医学研究所の山家教授を大会長とした第20回統合医療学会が開催されました。今回の大会は日本歯科東洋医学会との併催であり両方の会員でもある為、フルに参加してまいりました。今回私の直接の発表は有りませんでしたが、私の診療室に初診でいらした女性の患者さんの口腔内の状態から糖尿病を疑い、私が関わっている「生源」という乳酸菌生産物質と食事療法と運動療法で3本の柱で、いわゆる血糖値を下げる西洋薬を一切使用せずHBA1cが12.2から5.9まで9か月で下がったという症例を、ALA中央研究所の新主任研究員が発表しました。
この患者さんが遠方から当院にいらしたとき、体のどこかが滞っている雰囲気でした。舌診では体の水分(津液)が不足し乾燥し赤みを帯びた状態でした。また歯肉は一部が重度歯周病で歯肉の発赤・腫脹、歯牙の動揺があり、また独特な口臭(ケトン臭)があったため、糖尿病を疑いました。ご本人は自営で毎日忙しくされている為、内科検査はここずいぶんと受けていないとのことでしたので、近隣の内科医を受診し血液検査でHBA1cを調べてもらうようにと指示をしました。その後HBA1cが前述のとおり12.2であることが分かり、歯科治療は遠方であるがゆえに当分の間見合わせたいと連絡がありました。
その間ご自身で病気をいろいろと調べた結果統合医療として、サプリメントと食事療法と運動療法で3本の柱で病気と対峙することに決めたそうです。ほぼ1年ぶりに当院にいらしたときは、すっかりスマートになり雰囲気が明るくなっておりました。まさに「体の声を聴く」ことで「病への気づきから自己実現へ」というホリスティック医学の定義の様でした。