白血病と口腔内症状
2019.4.30
最近有名人が病気になりその結果マスコミが取り上げたことで、多くの方がその名前を知り同時に病気の詳細などを知ることになったのは、「舌ガン」と「白血病」です。今回は白血病について述べてみたいと思います。
白血病の初発症状の10~15%が歯肉出血であるとされています。歯科医において歯周病による歯肉出血と異なる、なかなか止血しない持続的な出血から血液疾患が疑われ、然るべき機関に紹介して血液検査から白血病が判明することがまれにあります。
歯周病の場合歯磨きの際に歯肉からの出血がある場合がありますが、出血が長引く場合で口腔粘膜に出血斑が伴い、鼻血や皮下出血(皮膚に紫斑が現れる)など、他の箇所からの出血も伴っている場合、さらに患者さんが原因不明の発熱、息切れしやすい、疲れやすいなどの全身症状が出ている場合には要注意です。(写真は第109回歯科医師国家試験に出題されたもの)